2008年07月06日

<エビ養殖詐欺>投資会社会長ら十数人逮捕





休眠財団利用し勧誘=吉田元首相と写真並べ−エビ養殖詐欺・警視庁
7月5日16時35分配信 時事通信

 投資会社「ワールドオーシャンファーム」(破産)のエビ養殖詐欺事件で、休眠状態だった文部科学省所管の財団法人の理事長に、元同社会長の黒岩勇容疑者(59)が就いていたことが5日、分かった。ほかにも複数の同社幹部が理事に就任しており、警視庁などの合同捜査本部は資金集めに利用するために休眠財団を乗っ取ったとみて調べている。
 財団法人は「日本奉仕会」(東京都千代田区)で、1953年に「社会奉仕精神の高揚と国民生活の安定」を目的に設立された。関係者によると、同会は初代理事長に故吉田茂元首相が就き、募金活動などをしていた。しかし、前理事長の経営する会社の経営悪化に伴い、数年前から運営資金不足で休眠状態になった。
 黒岩容疑者は2006年6月、理事に就任した後、ワールド社幹部を次々と理事に入れ、同年12月には理事長に就任した。
 ワールド社は昨年1月ごろから、各地で開かれるセミナーなどで、黒岩容疑者と吉田元首相の顔写真を並べて掲載した同会のパンフレットを配布し、文科省所管の伝統ある財団法人であるとアピール。「(ワールド社は)奉仕会の共済組織に移行する」と言い、投資を募っていた。

「エビ養殖には3500万円」=投資実態なし裏付けへ−黒岩容疑者ら追及・警視庁
7月3日19時18分配信 時事通信

 投資会社「ワールドオーシャンファーム」(破産)によるエビ養殖詐欺事件で、元会長黒岩勇容疑者(59)が「約3500万円しかエビ養殖事業に投資していない」と話していたことが3日、分かった。警視庁などの合同捜査本部は約849億円を集めながら、事業投資への実態はほとんどない上、自転車操業を続けた末に破綻(はたん)したとみている。
 調べによると、同社は約3万5000人から口座に出資金を振り込ませ、約849億円を集金。うち約429億円が元本分として、約315億円が配当や紹介料として支払われていた。
 計約744億円が一部出資者に還元される一方で、多数の被害者は元本も返済されておらず、捜査本部は残る100億円余の行方を重点的に調べている。

<エビ養殖詐欺>投資会社会長ら十数人逮捕へ 警視庁など
7月2日11時13分配信 毎日新聞

 フィリピンでのエビ養殖事業に絡む出資金詐取事件で、警視庁、長野県警などの合同捜査本部は、組織犯罪処罰法(組織的詐欺)違反の疑いで投資会社「ワールドオーシャンファーム」(東京都品川区)の黒岩勇会長(59)ら同社幹部など十数人の逮捕状を取り、2日にも逮捕する方針を固めた。ワ社は投資目的とだまし約4万人から約650億円を不正に集めていたとみられ、捜査本部は巨額詐欺事件の全容解明を進める。

 調べによると、黒岩会長らは「フィリピンでのエビ養殖事業に投資すれば、元金が1年で2倍になる」などとうそをつき、投資家から多額の出資金を組織的に詐取した疑い。

 ワ社は01年7月の設立。05年3月以降、全国で説明会を開き、フィリピン・ルセナ市に東京ドーム450個分の養殖場を借りてエビを養殖し、その販売で得た利益を配当するという触れ込みで勧誘。05〜07年に約4万人から約650億円を集めていたとみられる。

 黒岩会長らは、匿名組合を受け皿に1口10万円で出資を募る一方、出資した会員が新たな投資家を紹介した場合、手数料を受け取ることができるマルチ商法の手法を取り入れ、会員を大幅に増やした。しかしエビ養殖の実態はなく、警視庁と長野愛知、兵庫、広島、沖縄県警の合同捜査本部は、ワ社が当初から出資金を詐取する目的で、架空の養殖事業をでっち上げていた疑いが強いと判断した。

 ワ社は07年1月以降配当を停止、同5月に経営破綻(はたん)し、会員に「養殖が台風の直撃を受け、利益確保が困難になった」と通知した。警視庁は同7月、ワ社など約30カ所を詐欺容疑で家宅捜索した。

 警視庁は昨年12月、他人名義の旅券でフィリピンに出国したとして、旅券法違反容疑などで黒岩会長を逮捕。東京地裁は5月に懲役3年、執行猶予5年の有罪判決を出した。

 ワ社を巡っては、FBI(米連邦捜査局)が米国内の口座に送金された4000万ドル(約42億円)を凍結。警視庁も黒岩会長の長男宅や墓地から現金数億円を押収している。被害対策弁護団は3月に破産手続きを申し立て、東京地裁が5月、破産手続き開始を決定した。【武内亮】
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